任意整理とは?【体験者がわかりやすく説明】

任意整理とは

任意整理とは、弁護士さんが依頼者の代理人になって債権者(消費者金融側)と交渉し、借金の減額をはかる方法です。
具体的には利息制限法の上限金利に基づいて「引き直し計算」をした上で債務額の減額の交渉を弁護士さんにしてもらいます。
弁護士さんは交渉前に依頼人と面会して可処分所得(月の手取りの内、生活費を除いた自由に使えるお金)を把握し、消費者金融側と交渉します。
そして、双方で可能な支払額を話し合い、和解交渉していきます。

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

弁護士さんにもよると思いますが、僕の場合は返済期間を3年にする条件も付けられました。当時の話ですが、期間をきちんと設けないと消費者金融側も納得しないそうです。

任意整理できる人の条件

安定した収入がある人

任意整理に限らず、自己破産以外の債務整理についても同じことが言えるのですが、安定した収入があることは絶対条件です。

消費者金融側も返してもらえる見込みが無ければ、和解交渉には応じたくないですよね。

借金総額が300万円前後の人

借金総額が300万円前後の人であれば、任意整理での和解交渉がスムーズにいく可能性が高いです。

任意整理では、和解額を3年前後で分割返済し完済する交渉ですので、一般の社会人の所得を考えると300万円前後であれば弁護士さんも任意整理の依頼を受けてくれる可能性が高いです。

【参考】和解額を3年での返済シュミレーション計算例

可処分所得の計算
収入(手取り) 250,000円
支出(家賃・光熱費・携帯・食費) ▲150,000円
可処分所得 100,000円

和解額(将来利息をカットした借入額)・・・3,000,000円
月々返済額・・・3,000,000÷36ヵ月=83,000円

月々の返済も可能で、毎月貯金もできる

住宅ローンや車のローンは減額できない

任意整理は銀行から借り入れしている住宅ローンや車のローンは減額できません。

借入先が消費者金融や個人である場合に任意整理できます。

任意整理をすることでのメリット

返済の催促がピタッと止まる

任意整理を弁護士・司法書士にお願いした時点で「自分達が案件に介入しましたよ」という通知が債権者に送られます。(介入通知)

この介入通知が相手方に到着した時点で返済の催促がピタッと止まります。

今まで頻繁にかかってきた電話や催促状・督促状が来なくなるだけで、気持ちがものすごく楽になります。

将来利息・経過利息がカットになる

介入通知が相手に到着した時点で、和解交渉が終わるまで支払いをストップして貰えます。

その間は本来発生する利息(経過利息・将来利息といいます)は通知書が発送された時点でカットになります。

経過利息とは前回の返済日から介入通知が到着するまでに発生した利息の事。将来利息とはこれから元本に対して課せられる利息のことで、通常は返済と一緒に上乗せされる利息のことを言います。差し押さえられない

「差し押さえ」がない

似たような債務整理方法に「個人再生」がありますが、個人再生は給料の差し押さえがあり、会社にバレたりハラハラしてしまいます。

任意整理は差し押さえが無いので余計な心配をすることがありません。

時間を自由に使える

自分の代理人として、弁護士さんに和解交渉を進めて貰うので時間を自由に使えます。

周囲の人に知られなくて済む

任意整理は自分の代理人である弁護士さんと消費者金融との話し合いで解決していきますので、自分が話さない限り誰にも知られることはありません。

官報に掲載されない

官報とは行政機関が休日以外に発行する新聞のようなものです。

個人再生や自己破産を行ったものはこの官報の号外で、氏名・住所・手続きをした日時・手続きをした裁判所が掲載されます

任意整理を行った場合は、この官報に掲載されないので、自分が借金をしていることや借金を圧縮したことを世間に知られることはありません。

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

僕は借金を圧縮する方法を見つけた時、個人再生か任意整理かで迷ったのですが、一部の人しか読まない官報でも自分が借金している(していた)事が明るみになるのは嫌だなと思って、任意整理を強く希望しました。

任意整理のデメリット

信用情報に事故情報が載り、新たに借り入れができない

信用情報に債務整理をした事実が残ります。

当時の弁護士さんのお話ですが、5年~7年(今は10年みたいですね)は車のローンや住宅ローン、クレジットカードは作れなくなります。

任意整理にかかる費用

任意整理を弁護士や司法書士に依頼する際の費用としては

  • 着手金 → 相場としては1社につき4~5万円ほど
  • 成功報酬金 → 減額できた債務額の10%ほど

となっているようです。

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

僕の時も同じくらいの費用でした。費用の支払いについてですが、僕を担当してくれた弁護士さんは「借金も返済しないといけないから、費用の支払いは分割で良いよ」と言ってくれたので、分割で支払わせていただきました。

条件が合うなら債務整理は任意整理がおススメ

もし、これから債務整理を考えている人で

  • 安定した収入がある
  • 借入額を3年前後で完済できる見込みがある

方であれば、任意整理が断然おススメです。

その理由は

  • 弁護士・司法書士に必要な情報を提供したら交渉は任せっぱなし
  • 官報に掲載されることが無い

だからです。

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

つまり、借金は自分が教えた”限られた人達”にしか知られず、弁護士や司法書士にお願いしたら後は任せっぱなしで、自分の時間を自由に使える債務整理なんです

借金を1人で抱えて支払いに苦しんでいるなら、恥ずかしがらずに弁護士や司法書士に相談した方が良いです。

クレジットカードが作れなくなったりローンが組めなくなるというデメリットはありますが、何も差し押さえられないし、気持ちが晴々するし、自分の今までの生活を見直すことが出来て、新しい生活を送れます。

任意整理を依頼する弁護士の選び方

任意整理を依頼する弁護士選びは、債務整理の実績が豊富な弁護士を選ぶと良いと思います。

債務整理の案件を多く取り扱っていることで、交渉を上手に行ってくれる可能性が高いのと親身に相談に乗ってくれます

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

僕は地元の田舎の弁護士事務所さんに相談したのですが、面談の際には説教気味で話されたことを覚えています。

少々鬱気味で、自分のしたことに反省していた部分もあったから、そう言われてもしょうがないとは思ったけど、正直辛かったですw

だらしない人にでも親身に話を聞いてくれる弁護士さんなら良いですよね。