僕の親戚が高齢者を狙った特殊詐欺にあっています【経緯と手口】

詐欺師
「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

こんにちわ、「ぼくはクズだ」です。

僕の親戚が高齢者を狙った特殊詐欺にあっています。

その特殊詐欺にあったおかげで親戚の借金は1,000万円超です。

その経緯と手口を書きます。

目次

高齢者を狙った特殊詐欺とは

被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪(現金等を脅し取る恐喝を含む。)の総称(https://www.npa.go.jp/hakusyo/r01/honbun/html/vt200000.html

これは警察庁の警察白書に掲載されていた特殊詐欺の説明です。僕の親戚は、対面したことのない人にクレジットカードを渡し、なおかつ現金を振り込んでいました

普通ならば「クレジットカードは渡さない」「知らない人には現金を振り込まない」と考えます。僕も親戚から話を聞いた時には「何してんだよ!」と思いましたが、親戚は信じちゃってるのでそんな普通の考えができない状態になっていました

この親戚があった特殊詐欺は、僕も会った事がある身近な人物が絡んでいるから余計に信じてしまってました

高齢者の親戚があった特殊詐欺の経緯と手口

「ぼくはクズだ」
「ぼくはクズだ」

僕の親戚があった特殊詐欺の経緯と手口を書いていきます。

【登場人物】

  • 僕の親戚(Aさん)
  • 親戚の友人(Bさん)
  • 謎の仲介人(Cさん)
  • 詐欺師(Dさん)

です。ここからは、会話形式で説明していきます。

Bさん
Bさん

Aさん、ちょっとお願いがあるんだ。

Aさん
Aさん

おー、どうしたの?

Bさん
Bさん

私ね、投資してたの分かるでしょ?それでさ、損失を出しちゃってさ、非常にマズイ状態なのよね。

それで、同じ投資仲間で助けてくれるっていう人がいるんだけど、その人からクレジットカードを借りてきて欲しいって言われたのよ。

Aさん
Aさん

えー、そんなのダメだよー。

Bさん
Bさん

お願い、そうじゃないと、私、土地と家を取られちゃう

Aさん
Aさん

(亡くなった妻が生前お世話になったしなぁ、これだけ困ってるし、大丈かな)

Aさん
Aさん

分かった。1枚で良い?

Bさん
Bさん

ううん、持ってる分だけ貸して欲しい

Aさん
Aさん

ちゃんと返してくれるんでしょ?

Bさん
Bさん

うん、それで、私と一緒にその”助けてくれる人”に会って直接渡して欲しいの。

Aさん
Aさん

うん、分かった。

こうして、二人は親戚のクレジットカードを持って、その”助けてくれる人”に会いにいきます。

Cさん
Cさん

どうも、こんにちわ

Bさん
Bさん

あれ?Dさんは?

Cさん
Cさん

Dさんは急用で来れなくなったので、代わりに私Cがきました。

Aさん、この度はご協力ありがとうございます。

Aさん
Aさん

ちゃんと返していただけるんでしょうね?

Cさん
Cさん

Dはきちんと返します、大丈夫です、信用してください。

Aさん
Aさん

わかりました、これがカードです。

Cさん
Cさん

ありがとうございます、Dに渡しておきます。

後日親戚が聞いた話ですが、謎の仲介人Cは税理士だそうです。しかし、他人のクレジットカードを利用する行為が悪い事で、下手したら詐欺で逮捕されるかもしれないリスクを知っていて、こんなことをする税理士って怪しいと思いますけどね。

親戚は、クレジットカードを安易に渡してしまったことで大変な目にあいます。クレジットカードは例え友人であっても他人に貸しちゃ絶対ダメです!(関連記事:クレジットカードを他人に貸す事はやっちゃダメ!【マジ危険】

クレジットカードを貸した結果こうなった【明細あり】

次の日、Dさんから電話がかかってきました。

Dさん
Dさん

もしもし、Aさんですか?Dです。

この度はご協力ありがとうございます、感謝します。

お願いがあるんですが、クレジットカードの暗証番号を教えていただけないでしょうか

Aさん
Aさん

分かりました、○○○○です。

Dさん
Dさん

助かります!ありがとうございます。

Aさん
Aさん

いつ返していただけるんですか?

Dさん
Dさん

今月末には必ずお返ししますから、ご安心ください。

また次の日、Dから電話がかかってきました。

Dさん
Dさん

こんにちわ、Aさん、もう一つお願いがあるのですが

Aさん
Aさん

何でしょうか?

Dさん
Dさん

クレジットカードの利用額の増幅をお願いしたいのですが

AさんはBさんを助けるためと思い、Dに言われた通り、クレジットカードの増幅をしました。それからDからの連絡を待っていましたが、貸した月の月末にカードは返ってきませんでした。

 

この後、クレジットカード会社から高額な請求が来ることを、親戚はまだ知りませんでした

次月、Aさんの元にクレジットカードからの請求書が来ました。その請求書を見てAさんは血の気が引きました。

Aさん
Aさん

何じゃこりゃ・・・

実際に届いた明細がこちら

特殊詐欺で受けた被害額の明細書2

次月の明細

特殊詐欺で受けた被害額の明細書

その次の月の明細


詐欺師が利用した場所等は伏せさせていただきますが、一回の買い物で265万円も使われています。めちゃくちゃ怖いですね。しかも、この明細は貸したクレジットカードのうちの1枚のモノで、他のクレジットカードの明細でも同じような利用をしていて、1ヶ月で600万も使われていました。

Aさんは自分の貯金を使ってこの支払いをしましたが、次の月の支払いができず、滞納してしまいます。

貸したクレジットカードは返ってきたが、しかし

貸した月から2ヶ月後、Dに貸したクレジットカードはBさんを経由して戻ってきました。これもまたおかしな話ですね。

クレジットカードが返ってきた月の月末に、利用した金額分の現金ががDから返済されるハズだったとAさんは言っていましたが、返ってきませんでした。

さらに次の月、Dはさらなる要求をAさんにしてきました。

Dさん
Dさん

Aさん、非常にまずい事になりました。

このままだとAさんとBさんを助けられないかもしれない。

弁護士を雇って何とかしてもらうから、90万貸して欲しい

Aさん
Aさん

えー!そりゃ大変だ。

でも、もうお金がないよ。

Dさん
Dさん

お願いします!

Aさんが動いてくれないと、Bさんも助からない!

Aさん
Aさん

わかりました、何とかしてみます。

Aさんはもう貯金がない上に、多額のお金を貸している(クレジットカード利用分)ので、Dの要求に答えないと貸した分を返してもらえないと考えたのです。しかも、Aさんがお金を用意しないとBさんも助からないと言われたので、逃げられなくなってきたのです。

困ったAさんは、自分の兄弟に電話をかけて90万借ります。

それをDの口座に振り込んだ次の日、同じような要求がDから3日連続できて、困ったAさんは親戚中を頼ってお金を借ります。親戚のうちの一人がこれはおかしいと思って、僕らにも連絡をしてきました。

特殊詐欺にあった時の一般的な対処法は?

特殊詐欺にあった時の一般的な対処法は、次の2つになるようです。

  1. 金融庁の「振り込め詐欺救済法」
  2. 警察に被害届を出す

です。

金融庁の振り込め詐欺救済法では、「オレオレ詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金詐欺」などの被害にあった時に、手続きを経て、被害にあった金額を上限として被害回復を受けられるようです。

詳しくは「振り込め詐欺等の被害にあわれた方へ」(金融庁)で確認してみてください。

警察に被害届を出して犯人が捕まった場合、裁判後に犯人から被害額が返ってくる可能性が高いそうです。

僕の住んでいるような田舎の高齢者は、人の繋がりを大事にする一方、人をすぐに信用してしまったり、「俺は大丈夫だ」「あの人なら大丈夫」と自信過剰になりがちです。

気をつけるように注意喚起するとともに、被害にあったと思った時はすぐに警察や弁護士などに相談するようにしてください。

なお、この話はまだ未解決なので、進展があれば記事を書いていきたいと思います。

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